車はトゥルダの町からトゥルグ・ムレシュの町へと向かいます。
その途中、沿道の電柱の上の方に鳥の巣を見つけました。鳥の姿も見えます。その付近では電柱ごとに鳥の巣が見つかりました。
私「あの鳥は何ですか?」
マリア「berze(コウノトリ)ですよ。」 (注:単数形は barză)
マリア「この地域はルーマニアでも一番多くコウノトリが棲息しています。」
私「コウノトリは赤ちゃんを連れてくるのでしょう?」"Barza aduce bebeluși, nu-i așa?"
マリア「ええ、そうね。」
マリアさんと私はこの二年間スカイプを通してチャットをしてきました。ルーマニア語の筆談によるチャットです。私は旅行の直前に、マリアさんにチャットでこう告げました。
私「この旅行で、私はあなたを幻滅させることになるでしょう。」
マリア「なぜかしら?」
私「私はルーマニア語で筆談することはそこそこできますが、会話の能力はからきしないからです。というのも、私にはルーマニア語で会話をする機会がほとんどなかったからです。」
マリア「もしそうだとしても、それはきわめて自然なことです。全然問題ではありません。それに、もし困るようなことがあったら筆談すればいいのですから。」
マリアさんのことばに励まされ、『ルーマニア語辞典』を旅の伴侶にして私はルーマニアにやってきました。
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