第1回ルーマニア旅行の思い出・その22


ラ・レヴェデーレ!(さようなら!) 2005. 8.6

  美術館を見学した後、私たちはアリンが学生時代よく利用したというレストランで、銘々が好きなメニューを注文してランチを食べました。私はパスタ、サルマーレ、白ワイン、フルーツを頼みました。 

  「あなたたちの助けでいい旅行ができたことに感謝します。」と私はルーマニア語で言いました。またアリンには、「車は何キロ走ったのですか。」と尋ねました。彼が1300キロですと答えたので私はお世話様でしたと言いたかったのですが、わからなかったので、「ムルトゥメスク フォアルテムルトゥ(ほんとうにありがとう)!」と言いました。そして最後の給油に十分なだけのお金を差し出しました。  

 食事の後、第一夜に泊まったのと同じホテルイビスにチェックインしました。みんなで私の荷物をフロントまで運んでくれました。ミキは3泊する手続きをしてくれ、前納なので支払いまで済ませてくれました。私は最後までずっとミキのお世話のなりどおしでした。  

 別れの時が来ました。私を6日間ルーマニア各地に案内し、1300キロも走ってくれた車に感謝したいと思い、私はその赤い車体をなでました。私とアリンは抱擁しました。「あなたが再びルーマニアに来るときは私に連絡してください。そして、私が日本に行くときは会ってください。」と彼は言い、「あなたが幸せになることを祈ります。お体に気をつけてください。」と私は言いました。  私とミキは抱擁し、ミキは右に左にと頬を寄せました。「あなたのお陰で心に残るいい旅ができました。あなたとの約束は忘れません。」と私が言うと、「私もあなたと一緒に楽しい旅行ができました。ヘンリ・コアンダ空港を立つ前には必ず私に電話をください。そしていつかまた必ず会いましょう。」とミキは言いました。そして私たちは口々に「ラ レヴェデーレ(さようなら)!」とことばを交わしました。

 三人の乗る車が動き出しました。私の心にふっと寂しさが込み上げてきました。私は、車がノルド駅前の交差点を左折して見えなくなるまで、手を振り続けました。  

ルーマニア館

遥かなる東欧の国ルーマニアに魅せられた私の館『ルーマニア館』は『ルーマニア愛満載館』です。

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